巻き肩で肩甲骨が固定される理由|なぜ動かなくなるのか

巻き肩になると肩が前方へ引き込まれ、肩甲骨が外側に開いたまま動きにくくなります。
本来の肩甲骨は、腕の動きに合わせて上下・左右・回旋と複雑に動きますが、巻き肩の状態ではその可動域が大きく制限され、背中や肩の筋肉が常に張ったまま疲労しやすくなります。
肩甲骨が自由に動かなくなると、姿勢が崩れるだけでなく、呼吸が浅くなったり肩こり・首こりが慢性化するなど体全体に影響が広がります。
胸の硬さ・大胸筋の緊張で肩が前に引っ張られる
長時間のデスクワークやスマホ姿勢が続くと、胸の筋肉(大胸筋・小胸筋)が縮んだまま硬くなり、肩を前方に引き込み続けます。
胸が硬い状態では、肩を後ろに引きたくても戻せず、無意識のうちに前肩が定着してしまいます。
胸まわりの緊張を緩めることは、肩甲骨の可動域を取り戻すための最初の重要ポイントです。
肩甲骨が外側に流れ“開いたまま”固まってしまう
肩が前に入った状態が続くと、肩甲骨は外側に開き、背中の外側に張り付いたような状態になります。
この位置で固まってしまうと、腕を上げる・振る・回すといった本来の動作がスムーズにできなくなり、肩や背中の筋肉が常に緊張して疲労し続けます。
「肩甲骨をはがす」と表現される整体が効果的なのは、この外側固定を解除して本来の動きを取り戻すためです。
背中のインナーマッスル低下で正しい位置を支えられない
肩甲骨の正しい位置は、肩や腕ではなく背中のインナーマッスル(菱形筋・下部僧帽筋など)が支えています。
しかし巻き肩が長期間続くと、胸の筋肉が優位になり背中の筋肉が働きにくくなります。
その結果、肩甲骨を正しい位置に留められず、力を入れなくても肩が前に戻ってしまう「姿勢の癖」が固定されてしまいます。
背中の筋肉を再び使える状態に戻すことが、肩甲骨が自由に動く体への近道です。
肩甲骨が固まると起きる不調・姿勢の崩れ

肩甲骨は肩の動きだけでなく、姿勢・呼吸・血流にも深く関わっています。
そのため肩甲骨が固まって可動域が失われると、単なる肩の不調にとどまらず、全身の疲労感や姿勢の乱れに連鎖していきます。
「肩甲骨が動かない=背中が働かない」状態になるため、体の一部ではなく広い範囲で負担が増え、慢性的なつらさが続きやすくなります。
肩こり・首こり・背中の張りの慢性化
肩甲骨が動かなくなると、肩・首・背中の筋肉が常に引っ張られたままになり、慢性的な緊張が続きます。姿勢が悪いわけではなく、肩甲骨が正しく動かないことが原因でコリが再発しているケースも多く見られます。
マッサージで表面をほぐしてもすぐ戻ってしまうのは、肩甲骨の固さが残ったまま負担がかかり続けているためです。
呼吸が浅くなり疲れやすい・集中力が落ちる
肩甲骨が固まると胸郭の動きが制限され、呼吸が浅くなります。
浅い呼吸は酸素の取り込み量が減り、疲労感・だるさ・集中力低下につながりやすくなります。
また、体幹の安定を呼吸がサポートできないため、立つ・座る・歩くといった日常動作でも無駄な力を使うことになり、余計に疲れやすくなります。
肩甲骨の可動域が戻ると自然と深い呼吸ができ、体の軽さを実感しやすくなります。
猫背・ストレートネック・反り腰など姿勢の連鎖につながる
肩甲骨の位置が崩れると、胸・頭・骨盤のバランスにも影響し、姿勢の崩れが連鎖的に広がります。
肩が前に入ると頭が前に出やすくなりストレートネック化し、さらにバランスを取ろうとして腰が反りやすくなる…という流れが典型的です。
肩甲骨の自由度が戻ると胸が開き、頭の位置と骨盤の安定も整ってくるため、姿勢全体がスムーズに改善しやすくなります。
施術による変化|肩甲骨が滑らかに動くと姿勢は大きく変わる

肩甲骨が滑らかに動くようになると、肩まわりの負担が減るだけでなく、胸郭・頭・骨盤の位置が整いやすくなり、姿勢全体に大きな変化が生まれます。
肩甲骨は“姿勢のハブ”といわれるほど全身と連動しているため、肩甲骨の可動域が戻ると自然と胸が開き、体幹が安定し、肩・首・背中の動作が軽くなります。
「姿勢を意識しなくても姿勢が良くなる」状態に近づくのが大きな特徴です。
胸郭を開くと肩が自然と後ろに戻る
胸郭の動きが広がると、呼吸が深くなり、肩が無理なく後ろに引ける状態になります。
力で姿勢を正そうとするのではなく、胸が開くことで肩が勝手に元の位置へ戻っていく感覚が生まれ、肩の重さや前肩のクセが軽減しやすくなります。
施術後に「肩が後ろにあるのが楽」「胸が開きやすい」と実感する方が多いのは、この変化が起きているためです。
肩甲骨の内転・下制が入りやすくなる
巻き肩によって外側に開いた肩甲骨は、内側に寄せたり下げたりする動きが入りにくくなっています。
施術で肩甲骨が滑らかに動くようになると、内転(背骨側へ寄せる)・下制(下げる)といった本来の動きが入りやすくなり、肩が上がりにくく背中が使いやすい状態になります。
この動きが出てくると、腕を上げる・荷物を持つといった動作もスムーズになり、肩の疲労感が溜まりにくくなります。
背中の筋肉が正しいポジションを記憶しやすくなる
肩甲骨の位置が整うと、背中のインナーマッスル(菱形筋・下部僧帽筋など)が再び働きやすくなり、正しい姿勢を自然に支えられるようになります。
背中の筋肉が使える状態になることで、意識しなくても姿勢が保てるようになり、巻き肩や肩こりの“戻り”を防ぎやすくなります。
施術後に「姿勢が勝手に保てる」「力がいらないのに胸が開いている」という感覚が生まれるのは、この記憶効果のおかげです。
整体LIGHTのアプローチ|巻き肩×肩甲骨はがし×姿勢調整

巻き肩による肩甲骨の固定を解消するために、整体LIGHTでは「肩をほぐすだけ」「肩甲骨を動かすだけ」の施術ではなく、胸・肩甲骨・体幹の三方向を同時に整えるアプローチを行っています。
肩が前に入ってしまう根本原因を見極め、固くなる部位と弱くなる部位のバランスを整えることで、負担をかけず自然と姿勢が保てる体へ導きます。
つらさのある部分ではなく“巻き肩をつくっている本当の原因”にアプローチするからこそ、変化の実感と持続力につながります。
胸の深層筋・肩の前側の硬さを優先的にリリース
長時間のデスクワークやスマホ姿勢で硬くなりやすい胸の深層筋(大胸筋・小胸筋・烏口突起周囲)を最優先でゆるめていきます。
ここが柔らかくなることで肩が前から後ろへ戻りやすくなり、肩甲骨の動きの制限が一気に解放されます。
肩を力で引くのではなく、胸周りの硬さをほどくことで「自然に後ろへ引ける肩」をつくるのがポイントです。
肩甲骨の可動域を広げる深層アプローチ
胸の筋肉の緊張が緩むと、肩甲骨が動きやすい状態になるため、深層の動きにアプローチして肩甲骨が背中で滑る感覚を取り戻します。
外側に開いたまま固まっていた肩甲骨が、内側に寄せる・下ろす・回旋するといった本来の動作を取り戻すことで、肩・首・背中の負担が一気に軽減されます。
「肩が上がりやすい」「肩甲骨の内側が温かい」「背中が使える感覚がある」などの変化が出やすいパートです。
姿勢の軸(胸郭・骨盤・重心)を整えて戻りにくい体へ
肩甲骨の位置が整っても、体幹の軸が崩れていると巻き肩は再発しやすくなります。
そこで胸郭の動き・骨盤の傾き・重心ラインを整え、肩が自然に正しい位置に収まる状態へ導きます。
背中のインナーマッスルが働きやすくなることで、力を入れなくても姿勢が保てるようになり、巻き肩・肩こり・首こりの“戻りにくさ”につながります。
セルフケア|肩甲骨の固定を解消しやすくする習慣

施術で肩甲骨が動きやすくなっても、日常生活の姿勢やクセによって再び固まってしまうことがあります。
そこで大切なのは、日常の中で「肩甲骨が動きやすい状態をキープする習慣」を取り入れること。
特別なトレーニングよりも、短時間で継続しやすいポイントを押さえることで、巻き肩の戻りを防ぎながら肩・首・背中の軽さを長持ちさせることができます。
胸を開くストレッチで前肩をリセット
肩甲骨の動きを邪魔する最大の要因は、胸の筋肉の硬さです。
1日数回、胸を開いて呼吸を深く入れるストレッチを行うだけで、肩が自然と後ろに戻りやすくなります。
背中を反らせるのではなく、胸の付け根が伸びている感覚を意識するのがポイント。
「肩の位置を戻す」というより「胸を開いてあげる」意識で行うと、肩甲骨の可動域が戻りやすくなります。
肩甲骨を寄せる感覚をつかむエクササイズ
巻き肩の状態が続くと、肩甲骨を寄せたり下げたりする動きが分からなくなるケースが多く見られます。
軽く肩を引き、肩甲骨を内側へスライドさせる意識で動かすことで、背中のインナーマッスルが使われやすくなり、姿勢を支える力が戻ってきます。
繰り返すことで「力を入れなくても正しい位置に肩が収まる」感覚が育ち、日常生活でも姿勢が崩れにくくなります。
デスクワーク・スマホ姿勢の改善ポイント
長時間の前傾姿勢は、胸の緊張と肩甲骨の外側固定を強める大きな原因です。
・画面は目線の高さに近づける
・肘を体側に寄せて腕が前に出すぎないようにする
・背もたれにもたれず骨盤を立てて座る
この3つを意識するだけで、肩の位置が自然と正しい位置に戻りやすくなります。「姿勢を頑張って正す」のではなく、環境を整えて負担のかかりにくい座り方へ変えることで、肩甲骨の自由度を守ることができます。
よくある質問

巻き肩によって肩甲骨が固定されている方は、「肩をほぐしてもすぐ戻る」「肩甲骨はがしを受けてもその場だけ」という悩みを抱えているケースが多く見られます。
ここでは、整体に来られる方から特に多い質問に回答していきます。どのような状態でも改善の糸口は必ずありますので、安心して読み進めてください。
肩甲骨はがしだけでは改善できますか?
肩甲骨はがしで一時的に可動域が広がっても、胸の筋肉が硬いまま・体幹の軸が崩れたままの場合、肩甲骨は再び外側に引っ張られてしまいます。
そのため「肩甲骨だけにアプローチする施術」では戻りやすく、根本改善にはつながりにくいことが多いです。
胸・肩甲骨・姿勢の三方向から整えることで、可動域の広さが維持され、日常生活でも肩が軽い状態が続きやすくなります。
巻き肩がひどくても変化は実感できますか?
巻き肩が強い状態でも、正しい順番でアプローチすれば変化は十分に出せます。
肩や背中を頑張って使うのではなく、まずは胸の硬さを緩めて肩が前へ引っ張られる力を弱めることがポイントです
肩甲骨の動きが出ると、背中の筋肉が自然と働きやすくなり、肩が後ろに戻っていく感覚が生まれます。
「ひどいから無理」ではなく、原因に合わせて施術すればむしろ変化を実感しやすいケースもあります。
何回くらいで肩の軽さを感じられますか?
個人差はありますが、初回から肩の軽さ・胸の開き・呼吸の深さの変化を実感する方が多いです。
巻き肩や肩甲骨の固定が強い場合は、3~5回を目安に姿勢の安定が出てきやすく、日常生活でも肩の重さが戻りにくくなっていきます。
さらに戻りにくさを定着させるには、生活習慣や姿勢のクセも整えていくことで、肩甲骨の自由度と背中の機能がより長く維持されます。
まとめ|肩甲骨の自由度が戻ると巻き肩は根本から改善できる

巻き肩は肩だけの問題ではなく、「胸の硬さ」「肩甲骨の固定」「体幹バランス」の3つが複合的に関係しています。
肩甲骨を動かすだけ、姿勢を意識するだけでは戻りやすく、根本改善には正しい順序と多方向のアプローチが重要になります。
肩甲骨の自由度が戻ると姿勢が自然に整い、肩・首・背中の負担が抜け、日常の動きそのものが変わっていきます。
胸・肩甲骨・姿勢の三方向アプローチが最短ルート
胸の深層筋の硬さを和らげて肩の前入りを解消し、肩甲骨の可動域を広げながら、体幹の軸を整えて姿勢を安定させる。
この三方向アプローチこそが巻き肩を根本から改善する最短ルートです。
どれか一つだけでは不十分で、三つが連動してこそ肩の動き・姿勢・呼吸が総合的に変わっていきます。
体の使い方が変わると肩・背中の軽さが長続きし戻りにくくなる
施術で肩甲骨が動きやすくなると、背中のインナーマッスルが働きやすくなり、肩が自然と正しい位置に収まるようになります。
意識で姿勢をキープするのではなく「力を抜いても姿勢が保てる」状態になり、肩・背中の軽さが長続きしやすくなります。
体の使い方が変わることこそ、戻りにくさにつながる最大のポイントです。
つらさが続く場合は専門整体の早期アプローチが効果的
巻き肩や肩甲骨の固定が長期間続いている場合、自分でストレッチやトレーニングを頑張っても変化が出にくいことがあります。
胸・肩甲骨・姿勢がそれぞれ影響し合っているため、原因が複数にまたがっているケースが多いためです。
つらさが続く場合は、専門的な評価と施術で正しい順序にアプローチすることで、最短で体の変化を実感しやすくなります。
整体LIGHTの首・肩・姿勢の専門ラボ一覧
仙台で首・肩・姿勢の不調に悩む方へ向けて、より深くご自身の体の状態を理解できるよう整体LIGHTでは症状別に特化した5つの専門ラボを運営しています。
「仙台肩こりラボ」「仙台首こりラボ」「仙台肩甲骨はがしラボ」「仙台巻き肩ラボ」「仙台猫背ラボ」の各サイトでは、
原因・姿勢タイプ・臨床ケース・セルフケア・施術アプローチ を分かりやすくまとめており、似ている症状でも改善のポイントが異なるため、気になるテーマのラボもあわせてご覧いただくことで改善の近道になります。
▼仙台の専門ラボ一覧
🔹 仙台 肩こりラボ|肩こり・頭痛専門
仙台で「肩こり・肩の重さ・片頭痛」が続く方に向けた専門サイト。胸郭・肩甲骨・姿勢から根本改善を目指します。
🔹 仙台 首こりラボ|首こり・ストレートネック専門
デスクワークやスマホで首がつらい方へ。首こり・ストレートネック・スマホ首を胸郭と肩甲骨から整える臨床ケースを紹介。
🔹 仙台 肩甲骨はがしラボ|肩甲骨まわり専門
「肩甲骨がガチガチ」「背中が重い」方へ。肩甲骨の可動域アップと姿勢改善の情報をまとめています。
🔹 仙台 巻き肩ラボ|巻き肩・前肩姿勢専門
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整体LIGHT 仙台ハピナ名掛丁店
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営業時間 : 11:00~20:00
定休日 : 年中無休(年末年始・臨時休業を除く)
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